
フランス語には、敬語があります。それは日本語の敬語と同じかどうかというと、同じとは言い切れないのですがちょっと説明しますね。
フランス語の敬語は何かと言いますと、“あなた”という二人称の人称代名詞が、敬語で話している人と親しみ語で話している人では変わって来るんですね。敬語の代名詞は、相手が1人でも“vous(ヴー“あなた方”の意)”と一緒になります。相手が複数いたらもちろん同じ“vous”です。
まあ、要は、“アンタ”って言うのか“あなた様”って言うのか、って事です。で、“アンタ”の方は、“tu(発音表現不可能)”と言います。で、“vous”で話す事を“vouvoyer”、“tu”で話す事を“tutoyer”と言います。また、“vous”で話す相手の名前を呼ぶときは、基本的にムッシゥmonsieur、マダンムmadame、マドモワゼッルmademoiselleの敬称に相手の苗字を付けます。この敬称に下の名前を付けてはいけません(×ムッシゥ ピエール)
。
フランス語の敬語って要は主語が変わるんですね。すると自ずと動詞も形を変えます。ほとんどの動詞の語尾の母音がエになってニッコリ強調され、余韻が残り、エレガントさが醸し出されます(慇懃さとも言う?)あとは特に敬語という物はありませんが、話す内容や言葉のレベルに気を付けてその場その場にあった言葉遣いをしなければならないことは何語でも変わらないのかもしれません。尊敬語は、主語のvousだけで、あと謙譲語とかはないし、日本語の語尾の“ですます調”とかはない、ということですね。
さて、フランスに行くと、ほぼプライベートでおつき合いする自分と同年代もしくは年下の知人〜友人とは↑でも話した“tutoyer”で話します。ということは、名前を呼ぶ時は、敬称を付けないでいいので、名前だけになるのですが、それが苗字だけって呼ぶことはありません。ということは、下の名前を呼び捨てにするということになります。日本だと昔からの友人とか、ひじょうに気が合い分かりあえて親しい友達ぐらいしか、呼び捨てってないですよね。でも、向こうでは友達の友達とかパーティで紹介してもらったりすると(向こうの人は良く集まる、人の家、カフェ、映画に行くなど)苗字なんてほとんど聞かないし、言わないし、マダムとかも言わないので、結構40代50代でもおのずと下の名前呼び捨てになります。
ただ、いろんなパターンがあって、良くあるのがあばあちゃんとか、妙にお金持ちっぽい身持ちの良さそうなマダムは、“わたしはマダム○○です”と自分で言います。それは、敬語で話してね、という意味と、わたしは既婚者で、○○婦人ですという事の表明の様です。そういう方はこちらとくだけた形でおつき合いしたくないと言う無言の主張なので、マダム○○と呼び、vouvoyerで話すのが流れです。
また、これは私の場合なのですが、日本人は若く見られたい!これは私も同じ。ですから、自分でマダムというのはなんだか抵抗があるんです。そしてわたしはいろんな人と親しくしたいと思っているので、できればtutoyerで話して欲しいのだけれど、若者の間に行くと、vousで話されて、ずっとそのままって言う事もあって距離を置かれているようで寂しくなったり、また、ちょっと暗いところでは、まさか、10も20も年上だと気が付かず、tuで話されてしばらくして年齢がバレてビックリとか。日本人は若く見えるのでそういう事はままあります。同じ位の年のフランス女性は日本の年齢に10歳くらい足した感じに見えます。態度も堂々としていて、(小さな声で→)しわも多いです。はい。
このvouvoyerで話される事が増えたって言うのは年齢のせいなのですが、友達が出来にくくなった感じがしてちょっと寂しいです。それが最近あんまり行きたくない理由(ってそれじゃだめでしょ)。
ここまでの説明だと、[呼び捨て=親しい]でしたね。でも、実際、vousを使っていても名前は呼び捨てとか、ちょくちょくあります。語学学校の先生にそれはいいのか、と聞いたら、いいと言っていました。
と言う事は会話ではこうなります。
Sylvie, vous êtes à la maison aujourd'hui? シルビー、あなたは今日は家にいますか?
呼び捨てだけど、敬語。
これってなんだか不思議な感覚。
でも、日本では親しくなっても苗字にさん付けって、向こうの人から見れば変なんでしょうね。
西洋人にとっては、友達なのに敬称とか付けてるの?不思議!的な感じでしょうね。
わたしみたいなざっくばらん派でもせいぜいあだ名か、ちゃん付けです。
“ちゃん”とか“さん”とかもとても細やかな選別の敬語だし、なかなかそれを取り去ることはできないです。
向こうの人の呼び捨て感覚は、人類皆平等というか、個々の個性でつき合う間を肌で実感できる経験です。上下感覚や社会的立場をできるだけ排除し、昔からの知り合いの様に接するみたいな。人と知り合う事を気軽に楽しんでいる感、ですかね。
でも、もちろんビジネスの現場とか、たぶん私の知らない大人の世界ではずっとvousで話している人たちもいるのかもしれませんが、日本に比べると敬語率はめっちゃ低いと思います。
でも、知らない人と話す時はいつもvousですので、店員さんとか、道で会った人とか、敬語vousで話して下さい。なので、旅行会話はvousで覚えていただいております。
旅行のため、向こうに行って住むため、新しい文化に触れるため、パザパはあなたと一緒にありたいです。
フランス語教室パザパのお問い合わせは、011-612-0113もしくはお問い合わせまで。
お待ちしております。
フランス語の敬語は何かと言いますと、“あなた”という二人称の人称代名詞が、敬語で話している人と親しみ語で話している人では変わって来るんですね。敬語の代名詞は、相手が1人でも“vous(ヴー“あなた方”の意)”と一緒になります。相手が複数いたらもちろん同じ“vous”です。
まあ、要は、“アンタ”って言うのか“あなた様”って言うのか、って事です。で、“アンタ”の方は、“tu(発音表現不可能)”と言います。で、“vous”で話す事を“vouvoyer”、“tu”で話す事を“tutoyer”と言います。また、“vous”で話す相手の名前を呼ぶときは、基本的にムッシゥmonsieur、マダンムmadame、マドモワゼッルmademoiselleの敬称に相手の苗字を付けます。この敬称に下の名前を付けてはいけません(×ムッシゥ ピエール)
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フランス語の敬語って要は主語が変わるんですね。すると自ずと動詞も形を変えます。ほとんどの動詞の語尾の母音がエになってニッコリ強調され、余韻が残り、エレガントさが醸し出されます(慇懃さとも言う?)あとは特に敬語という物はありませんが、話す内容や言葉のレベルに気を付けてその場その場にあった言葉遣いをしなければならないことは何語でも変わらないのかもしれません。尊敬語は、主語のvousだけで、あと謙譲語とかはないし、日本語の語尾の“ですます調”とかはない、ということですね。
さて、フランスに行くと、ほぼプライベートでおつき合いする自分と同年代もしくは年下の知人〜友人とは↑でも話した“tutoyer”で話します。ということは、名前を呼ぶ時は、敬称を付けないでいいので、名前だけになるのですが、それが苗字だけって呼ぶことはありません。ということは、下の名前を呼び捨てにするということになります。日本だと昔からの友人とか、ひじょうに気が合い分かりあえて親しい友達ぐらいしか、呼び捨てってないですよね。でも、向こうでは友達の友達とかパーティで紹介してもらったりすると(向こうの人は良く集まる、人の家、カフェ、映画に行くなど)苗字なんてほとんど聞かないし、言わないし、マダムとかも言わないので、結構40代50代でもおのずと下の名前呼び捨てになります。
ただ、いろんなパターンがあって、良くあるのがあばあちゃんとか、妙にお金持ちっぽい身持ちの良さそうなマダムは、“わたしはマダム○○です”と自分で言います。それは、敬語で話してね、という意味と、わたしは既婚者で、○○婦人ですという事の表明の様です。そういう方はこちらとくだけた形でおつき合いしたくないと言う無言の主張なので、マダム○○と呼び、vouvoyerで話すのが流れです。
また、これは私の場合なのですが、日本人は若く見られたい!これは私も同じ。ですから、自分でマダムというのはなんだか抵抗があるんです。そしてわたしはいろんな人と親しくしたいと思っているので、できればtutoyerで話して欲しいのだけれど、若者の間に行くと、vousで話されて、ずっとそのままって言う事もあって距離を置かれているようで寂しくなったり、また、ちょっと暗いところでは、まさか、10も20も年上だと気が付かず、tuで話されてしばらくして年齢がバレてビックリとか。日本人は若く見えるのでそういう事はままあります。同じ位の年のフランス女性は日本の年齢に10歳くらい足した感じに見えます。態度も堂々としていて、(小さな声で→)しわも多いです。はい。
このvouvoyerで話される事が増えたって言うのは年齢のせいなのですが、友達が出来にくくなった感じがしてちょっと寂しいです。それが最近あんまり行きたくない理由(ってそれじゃだめでしょ)。
ここまでの説明だと、[呼び捨て=親しい]でしたね。でも、実際、vousを使っていても名前は呼び捨てとか、ちょくちょくあります。語学学校の先生にそれはいいのか、と聞いたら、いいと言っていました。
と言う事は会話ではこうなります。
Sylvie, vous êtes à la maison aujourd'hui? シルビー、あなたは今日は家にいますか?
呼び捨てだけど、敬語。
これってなんだか不思議な感覚。
でも、日本では親しくなっても苗字にさん付けって、向こうの人から見れば変なんでしょうね。
西洋人にとっては、友達なのに敬称とか付けてるの?不思議!的な感じでしょうね。
わたしみたいなざっくばらん派でもせいぜいあだ名か、ちゃん付けです。
“ちゃん”とか“さん”とかもとても細やかな選別の敬語だし、なかなかそれを取り去ることはできないです。
向こうの人の呼び捨て感覚は、人類皆平等というか、個々の個性でつき合う間を肌で実感できる経験です。上下感覚や社会的立場をできるだけ排除し、昔からの知り合いの様に接するみたいな。人と知り合う事を気軽に楽しんでいる感、ですかね。
でも、もちろんビジネスの現場とか、たぶん私の知らない大人の世界ではずっとvousで話している人たちもいるのかもしれませんが、日本に比べると敬語率はめっちゃ低いと思います。
でも、知らない人と話す時はいつもvousですので、店員さんとか、道で会った人とか、敬語vousで話して下さい。なので、旅行会話はvousで覚えていただいております。
旅行のため、向こうに行って住むため、新しい文化に触れるため、パザパはあなたと一緒にありたいです。
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